コーヒーのアレンジ

コーヒーの名わき役 北から南へ、焼き物の話

    日本といえば茶道、茶の湯の国ですが、最近はコーヒーがそれを凌駕している感があります。そうして、日々の暮らしに欠かせない飲み物となったコーヒー。同じ豆、同じ淹れ方でもどんなうつわに注ぐかで、味の感じ方は変わってくるものです。幸いなことに、わが国には北から南まで、さまざまな焼き物の産地があり、コーヒー以上に古い歴史を持っています。

    ここでは、コーヒーを引き立てる、日本の焼き物とその歴史にフィーチャーしてみましょう。

    北から南へ 日本の焼き物遊覧

    お茶を入れる茶碗でもコーヒーを入れるコーヒーカップでも、その土地の伝統を受け継ぐ職人(陶芸家)がつくったうつわでいただくと、ひと味もふた味もおいしくなる気がします。土地ごとに違う土の感触、彩色、形などをじっくり眺めれば“目”にもおいしいコーヒータイムとなるでしょう。

    さあ、日本の焼き物を、北から南へ見ていきましょう。

    栃木県芳賀郡益子町 益子焼(ましこやき)

    江戸時代末期、笠間焼(茨城県)の影響を受けてはじまりました。作風としては、ぽってりと厚手で素朴な器で、土の温もりが感じられます。柳宗悦と民藝運動を起こした陶芸家の濱田庄司のため、益子は“民藝陶器の里”として全国的に知られるようになりました。若手作家も多く集まり、陶器の店のみならず、ギャラリーや雑貨店、カフェなども増えてきています。

    石川県金沢市 九谷焼(くたにやき)

    呉須(ごす)と呼ばれる藍青色で輪郭を描き、五彩(ごさい)と呼ばれる、赤・黄・緑・紫・紺青の5色の絵の具を置いていく特殊な技法・彩色方法で仕上げられる色鮮やかな焼き物。歴史は古く、江戸時代前期の明暦年間(1655~1658年)に、石川県南部の南加賀ではじまり、現在に至るまで受け継がれています。コーヒーカップは、このような技法による伝統様式を受け継ぐものから、現代的なセンスでつくられたものまで、さまざまなものが創作されています。

    滋賀県甲賀郡信楽町 信楽焼(しがらきやき)

    タヌキの置き物で知られていますが、シンプル&モダンな作風のものもあり、現代の暮らしによくなじむデザインのうつわも多く生産されています。歴史は古く、鎌倉時代中期ごろから焼き物をつくっていたといわれています。

    岐阜県多治見市 美濃焼(みのやき)

    古美術や焼き物ファンには、志野や織部など、いわゆる美濃古陶がよく知られていますが、それは安土・桃山時代以降の話。それ以前からこの地方は良質の陶土に恵まれていたため、平安時代の土師器(はじき)や須恵器(すえき)、鎌倉・室町時代には、山茶碗(やまちゃわん)や古瀬戸(こせと)……と、古くから焼き物を多く製造していました。陶器だけでなく、磁器の産地でもあり、最近、コーヒーファンが注目している「ドーナツドリッパー」も美濃焼の磁器を使っています。

    ※ドーナツドリッパーとは、ドーナツ型の受け部の内穴に、逆円錐台形の磁器部をドーナツ型の受け部の内穴に通し、コーヒーサーバーやコーヒーカップに直接のせてコーヒーを抽出する器具です。コーヒーエキスを濃厚にしっかり抽出されるのに、スッキリと軽やかな飲み心地のコーヒーが淹れられます。

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