コーヒーの歴史と製法

サイフォンコーヒー、ブーム再燃中!?

理科の実験で使うような器具と、パフォーマンスのかっこよさで一世を風靡した「サイフォン式」。ですが、ドリップコーヒーなどに比べて道具が高価なことと、「実は香りが飛びやすくコーヒーがおいしく淹れられない」「温度調節が難しい」などといわれていました。そんなサイフォンコーヒーにブーム再燃の予感です!

はじめに

サイフォンでコーヒーを淹れるのは難しいもの。手順は、「下のボールに水を入れて沸騰させ、そのお湯がフィルターとコーヒーの粉をセットした上のボールに上がってきたらかき混ぜ、火を消し、コーヒーが下がってくるのを待つ……(ハリオ社のコーヒーサイフォンの例)という複雑さです。ですが、昭和の喫茶店ブームの時代は、見た目のかっこよさもあり、喫茶店の“顔”のような存在だった時代もあります。

最近は、本格的な喫茶店やカフェでもペーパードリップを採用するようになり、サイフォンで淹れるコーヒーが一時は廃れかけていました。それが、ここ最近、ブーム再燃の兆しを感じさせています。

上島珈琲店や椿屋珈琲店が人気です

100円前後のコンビニコーヒーやセルフ方式の安価なカフェ全盛の時代に、1杯1000円弱のサイフォンで淹れたコーヒーを提供する「椿屋珈琲店」が繁盛しています。いただいてみると、ペーパードリップよりも濃厚さと深いコクを感じさせ、価格に見合う魅力は十分です。

(写真は、椿屋などを展開する
東和フードサービス公式サイトより:http://www.towafood-net.co.jp)

また、椿屋珈琲店ほどの高級業態でなくても、街の喫茶店やカフェで、サイフォンで淹れたコーヒーがをウェイターやウェイトレスが席まで持ってきて、カップに注いでくれるような店も見かけるようになりました。さらに、「ブルーボトルコーヒー」や「カフェオブスキュラ」など、コーヒー界の新潮流“サードウェーブ系”を牽引するようなカフェまでサイフォン式を取り入れています。

UCCが「光サイフォン」をリリース

サイフォンの熱源はアルコールランプやガス(いずれも直火)だったのですが、UCC上島珈琲が、ハロゲンランプを熱源にした「光サイフォン」を開発。火を使わないので安全で温度調節も簡単、正確にできるようになりました。また、火と違って安定的な加熱ができることも広く受け入られるようになった理由でしょう。

(写真は、UCC上島珈琲公式サイトより:www.ucc.co.jp/
※個人向けにサイフォンセミナーなどを実施中とのこと!)

また、サイフォン抽出の腕を競う「ジャパン サイフォニスト チャンピオンシップ」などの大会も賑わっています。バリスタ(コーヒーを淹れる人)の手元をハロゲンの光が照らし出すのもかっこよく、演出効果も抜群です。※ただしこれらはプロが使う業務用。もしも自宅への導入を考えているなら、家庭用のものを探してくださいね。

低価格のサイフォンマシンが人気

昔はサイフォンマシンは、かっぱ橋道具街(東京・浅草橋にあるプロ機材専門店街)などでしか手に入らなかったのに、いまはアマゾンなどのネット通販サイトでも買えるようになりました。それも、数千円~1万円以下で買えるものもあります。

流行り廃りの激しいコーヒー業界ですが、今回のブームを経てサイフォンコーヒーはすっかり日本の喫茶カルチャーとして根づいた感があります。コーヒーファンなら、インテリアとしても魅力のあるサイフォンの器具をそろえ、奥深いサイフォンの世界に入門するのもいいかもしれません。

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