コーヒーの歴史と製法

コーヒー牛乳から缶コーヒーへ、そして……

    豆を挽いて丁寧にハンドドリップするのもいいですが、忙しい朝にはインスタントコーヒーが便利です。また、オフィスワーカーには缶コーヒーも欠かせません。ここでは、手軽でおいしいインスタントと缶コーヒーを俯瞰してみましょう。

    インスタント=ソリュブル

    「インスタントコーヒー」と一般に呼びならわすものは、正式名称は「ソリュブルコーヒー」。「ソリュブル」を英語で書くと「soluble」。「溶ける」という意味です。2013年に、大手食品メーカーのネスレが「インスタントコーヒーという名前をやめ、レギュラーソリュブルコーヒーという名前で新商品をリリースします」と発表しましたが、日本人にはインスタントのほうが口になじむため、その後数年経ちましたが浸透していないどころか、今後もインスタントコーヒーと呼び続けることでしょう。

    さて、インスタントコーヒーがブームになったのには、それなりの理由があります。まず、品質がすぐれていること。品質とともに味、香りも抜群によくなりました。次に、簡便性。ドリッパーもサーバーもフィルターも要らず、カップとお湯があれば、練習もせず誰でも淹れられること。さらに、ライフスタイルによく合っていたこと。米からパンへ、漬物や煮物からサラダへ、と食事のほうも西洋化したため、それに合わせる飲み物としてコーヒーが日本の一般家庭に取り入れられることに抵抗はなかったでしょう。

    家庭の飲み物が、茶葉を急須に入れるところからはじまるお茶から、お湯を沸かして注ぐだけのインスタントコーヒーに変わることで、家庭の主婦の家事負担軽減にもつながりました。

    缶コーヒーも現れた!

    日本では、古くから地域ごとの乳業メーカーがローカル色あふれるコーヒー牛乳を販売していました。そんな背景があり、昭和45年に大阪で開かれた万国博覧会(大阪万博)が開かれ、そこで注目を集めることになりました。

    製造方法は、通常のレギュラーコーヒーから抽出したコーヒー成分に乳分を加えるというもの。“乳飲料コーヒー”として全国的に発売され、もともとコーヒー牛乳になじみのあった日本人はこれを歓迎したというわけです。

    このようにインスタントコーヒーも缶コーヒーも、日本発信の飲み物としてはじまったことを考えると、日本人のコーヒー好きと進取の気性がうかがい知れます。

    さて缶コーヒーは、高度経済成長期の追い風を受けてベスト&ロングセラー商品となりました。昭和50年には70社ものメーカーが参入し、同年には1900万ケースも売り上げた実績を記録しました。その後も、自動車の普及により道路端に自動販売機が置かれはじめ販売は堅調に推移し、昭和57年には炭酸飲料を抜いて清涼飲料のトップに躍り出ました。

    缶コーヒーVSコンビニコーヒー

    現在、100円前後で買えるコンビニコーヒーが活況です。また、自分で淹れるマシンに目をやればカプセルタイプのコーヒーメーカーが人気となっています。カプセルタイプのマシンだと、淹れたあとに器具を洗浄する手間が省けるうえ、カフェや喫茶店のような本格的な味を機械とカプセルまかせでつくれるという利点があります。

    缶コーヒー受難の時代となりましたが、歴史と伝統ある缶コーヒーにはぜひ巻き返しを図ってほしいものです!

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