コーヒーの歴史と製法

日本のお茶、コーヒーは美味である。

日本といえばお茶文化(緑茶や番茶など)の国ですが、カフェや喫茶店ではコーヒーが主流です。また日本は世界でもっともコーヒーがおいしい国ともいわれています。もちろん味覚というものは千差万別で、おいしさの基準は人それぞれですが、日本のような丁寧な淹れ方はしっかりと外国人の目を引いています。

事実、日本のハンドドリップや、日本製のHARIO V60という名作ドリッパーが「サードウェーブ」と呼ばれるアメリカ初のコーヒームーブメントにとって重要な存在となっているのです。ドリッパー、ペーパーフィルター、お湯を注ぐポット、コーヒーサーバーなど、コーヒーを淹れる器具をすべてHARIO製でそろえている新生のコーヒーショップは少なくありません。HARIOというのは、日本で戦前から続く耐熱ガラスメーカーで、昭和の時代にはサイフォン式コーヒーのブームを牽引したという実績があります。そんな老舗の会社が、海のはるか向こうのコーヒーカルチャーの最前線で活躍しているなんてなかなか誇らしいことですね。

カフェ&喫茶店の欧米志向

また、日本の喫茶店やカフェは内装やインテリアが独特です。日本なのに和風の設えはほとんどせず、ヨーロッパ調、アメリカ調など、欧米への憧れが空間づくりに反映されています。

昭和の喫茶店ブームのときには欧米をイメージしたデラックス空間や、ステンドグラスやアンティーク調のランプなどを多用した山小屋風がはやったものです。そして、最近オープンするカフェもインテリアは総じてナチュラル寄りの「パリ風」「北欧風」なのがおもしろいところです。

また、日本のカフェや喫茶店は、「プロが淹れる本格的なコーヒーを味わう」「外出のついでにちょっと足を休めてひと息」、などの本来の機能以外に、日本独自の役割があります。自宅にサロンや応接間のない日本では、カフェや喫茶店が応接間を代用するような役割りを果たしているのです。

さらに、進学や就職のために上京してきた学生などは、広くないワンルームの賃貸アパートやマンションに人が来たときなどに、「ここじゃなんだから」と近所の喫茶店やカフェに人を案内して応接間代わりに使うこともあります。

ところでカフェ文化の本場・パリなどになれば、近所の人や仲間が集まって会話や議論などに興じる場所、コミュニケーションの場所としての意味合いが、日本よりもさらに濃厚になります。その点、日本のカフェや喫茶店は、どこかお澄ましをして出かける場所、非日常の場所として認識されているようです。日本人は、コーヒーを味わうカフェや喫茶店というものに対しても特別な思い入れを持っているといえそうですね。

日本のカフェカルチャーの歴史

コーヒーや甘いものに飢えていた荒廃した戦後の日本で、コーヒーといえば超高級品。一般庶民には高根の花だった時代の憧れが私たちの潜在意識に刻まれているのか、街ですてきなカフェや喫茶店を見ると心がときめいてしまうものです。

昭和25年にコーヒー豆輸入の自由販売が再開され、昭和35(1960)年にはコーヒー豆の輸入が完全自由化と、戦争で一度とだえた日本の喫茶店ブームが、現在の平成の世まで脈々と続いていることには感動を覚えます。コンビニで安価なコーヒーが飲めるようになっても、カフェや喫茶店の魅力は永遠になくなることはないでしょう。

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