コーヒーの歴史と製法

『カフェーパウリスタ』という伝説

一般庶民にブラジルコーヒーを広め、日本における喫茶店文化の先駆的な役割りを果たした『カフェーパウリスタ』。その創立者である水野龍氏について語るべき点は多い。「『カフェーパウリスタ』という伝説②」では、まだあまり知られていない人物エピソード多めでお届けします。

パウリスタ開店祝いの挨拶

水野龍は、「友邦ブラジルの負託に応えるためにコーヒーを売る」というすばらしい言葉を残しました。その宣言どおり、コーヒー普及のための企画を次々に打ち出し、全国的規模で販路拡張に尽力しました。人の集まるところに出向いて試飲会を開いたり、学校の運動会、会社の慰安会があれば抽出器具とカップを持って行き、しかも無料サービスをするなど、愛好者を増やすことに務めたそうです。

ブラジルコーヒーの宣伝に務めた

コーヒー豆を無償でもらえるようになったからといって、それで儲けてやろうなどという私心はなく、ひたすらブラジルコーヒーの宣伝だけに務めたそうです。店に来られない人のためにコーヒーシロップを開発したり、コーヒーを使ったビスケットも試作したりと、さまざまな工夫をしたそうです。また、女学校を卒業した婦人に上流階級の家庭を訪問させ、コーヒーの淹れ方や飲み方を紹介する普及活動もしていました。

宣伝の方法も奇抜

水野氏は、当時としては高身長の180センチあまり。さらに、シルクハットに燕尾服というハイカラな格好をして美少年の給仕を連れて、道ゆく人にコーヒーの試飲券を配ったそうです。試飲券に記したキャッチコピーも洒落ています。

悪魔の如く黒く 地獄の如く 熱く 恋の如く甘い

インスタントコーヒーの原型も試作

水野氏は、コーヒーを細かな粉末にして、それを砂糖で固形化した「クイックコーヒー」の試作にも取り組みました。インスタントコーヒーの原型ともいえるものでしょう。

自由民権運動家だった

自由民権運動に参加し、過激な演説で逮捕されたこともあったそうです。

パウリスタの逸品「森のコーヒー」

数々の功績や伝説を残し、多くの日本人をコーヒーファンにした水野氏。彼の亡きあとも、カフェーパウリスタは確実に彼の遺志を継承しています。たとえば、パウリスタが取り組んでいる「森のコーヒー」。「完熟したコーヒー豆を使うこと」、「ブラジルの契約農園から直接買いつけること」、「信頼できる生産者グループとのパートナシップにより生産すること」などにこだわっています。カフェーパウリスタのバイヤーは、コーヒー産地に自ら足を運んで生産者に会って話をし、その目でコーヒー栽培のようすや味を見ながら、買いつけを行っているそうです。

こうして生産された「森のコーヒー」は、店(カフェーパウリスタ)でもずっと人気ナンバーワン。農薬・化学肥料不使用の安心・安全なコーヒーということに加えて、完熟豆がつくる上品な酸味と甘みが人気の秘密のようです。公式サイト(www.paulista.co.jp/)内のオンラインショップからも購入可能なので、自宅でもパウリスタの味が楽しめます。

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